新生児の看護ケアにおける専門資格

認定看護師という資格がある。一般の看護師とは異なり専門的な知識や実務能力を兼ね備えた看護のエキスパートのことだ。もちろんこの資格を有している看護師は、収入の面でも仕事内容の面でも一般の看護師とは待遇が異なってくる。当然転職などの際にも有利になる。実は認定看護師には20種類ほどの分野があり、中には新生児集中ケア認定看護師という資格も存在する。

通称NICUと呼ばれる新生児特定集中治療室は低体重児や先天性の疾患、障がいを持つ新生児のケアを行うところだ。そこで新生児の世話をすることができるのが新生児集中ケア認定看護師というわけだ。新生児集中ケア認定看護師になるためにはクリアしなければならないいくつかのハードルがある。看護師としての実務経験5年以上、うち3年は特定分野の実務経験が必要であり、その後専門知識を身につけるために最低6ヶ月の通学が必要となる。そして認定のための筆記試験を受け、合格すると認定されるという流れになる。

給与面など待遇において自身のキャリアアップになることはもちろん、より高度な医療の現場で経験を積みたいという看護師本来のやりがいや職務責任から認定看護師を目指している看護師も少なくない。場合によっては現在勤務している病院から資格取得のための援助などが受けられる場合もある。先天的にハイリスクな状態で出生してくる新生児の看護ケアにおいて、単に新生児のケアにとどまらず、両親の心のケアまでも任せられる、最も必要とされている人材の一つといえる。もし、NICUで活躍する看護師になりたいのなら、新生児集中ケア認定看護師の資格取得を目指してみると良いだろう。